リハビリジャーナル  ~健康志向型科学的アプローチ~

日々、クライアントと健康を追い求めています。

29)ほめる その2

~ Compliment People ~
相手が調子に乗らない、効果的な「ほめ方」
 
 
前回の解説で「ほめる」ことの重要性はご理解頂けたかと思います。
本日は、具体的な「自己成長を促すほめ方」について解説したいと思います。
 
(1)「強化したい行動」をほめる
ほめられた行動は心理的に強化されて、もう一度それを繰り返そうという気持ちになります。
ですから、ほめるべきは「結果」ではなく『強化すべき行動』なのです。
 
 
(2)具体的にほめる
ちょっと突拍子もない例えですが、部下が1億円の契約をとってきた場合。
「1億円の契約をとってきてすごいな!」は、結果をほめているので良くないほめ方。
それよりも、どうやってその契約とったか聞き出して、その方法をほめます。
「1億円の契約をとれたのは、クライアントさんの希望に叶うように、あきらめずに企画書を出し直したから。その粘り強さはすごいな!!」と、強化したい「具体的な行動」を出来るだけ細かくほめるとよいです!
 
 
(3)承認欲求を満たす
マズローの欲求5段階仮説」というものがあります。
みなさん一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか?
この仮説は、人間の欲求を段階的に高次から低次まで分類したものです。
 
その中で、「承認欲求」というのは、
最高次である「自己実現欲求」の次に重要な欲求に位置付けられています。
 
ここで、改めて「承認欲求」の定義を整理すると、
『自分が集団から存在価値を認めてもらい尊重されたい』欲求のことです。
 
人間が他の生物と比べ、ここまでの社会を形成できたのは「承認欲求」があったからなのではないかと思います。
 
この欲求というのは、限り知らずです。
例えば、一番低次なもので「生理的欲求」というものがあります。
これは、飲みたい・眠たい・食べたいなどの根源的な欲求です。
 
一度は満たされますが、数時間もすればまた欲してしまうものです。
 
「承認欲求」も同じく褒めてもらって味わった ”嬉しい感情” は何度でも味わいたくなるものなのです。
 
つまり、承認欲求を満たす「ほめ方」ができれば、10回ほめても、100回ほめても何度でもその効果が得られるのです。
 
是非、利用者さんや家族など周りの人間をほめるときは、何度でもほめていきましょう!!
 
 
 
(4)文章でほめる
文章の良いところは、記録として残るところです。
よって、何度でも読み返すことが可能です。
 
みなさんも嬉しかったメールを何度も読み返した経験はないですか?
 
何度読み返しても嬉しい気持ちは蘇ってきますよね!
 
「ほめる」を1度文章にすることによって、
「ほめる」の効果は何倍にも膨れ上がります!!
 
そして、文章は冷静に落ち着いて作り込むことが出来るので、
上手な「ほめ方」を成し得やすいですね!
 
ぜひ、公私ともにご活用ください!!
 
 
Point
よかった「行動」を具体的にほめ、
相手の承認欲求を満たそう。