リハビリジャーナル  ~健康志向型科学的アプローチ~

日々、クライアントと健康を追い求めています。

『苦手な人を思い通りに動かす』

本日は、
2019年7月 発行
レッチェン・ルービン著
『苦手な人を思い通りに動かす』
をご紹介致します。
 
【概 要】
 上司や部下など、自分の身近な人の ”傾向” を把握すれば、人付き合いや仕事がスムーズに!
人の行動パターンを「4つの傾向」に分類し、それぞれのタイプの特徴を解説する。
 
 
●人は生きる中で、次のような2種類の ”期待” に直面する。
「外からの期待」
 仕事の期限など、他者から課される期待
「内なる期待」
 新年の誓いなど、自分で自分に課す期待
 
●「外からの期待」「内なる期待」にどんな態度をとるか。
それによって、人の行動パターンは「4つの傾向」に分類できる。
 
1:アップホルダー(約束を守る人)
「外からの期待」と「内なる期待」の両方に応えようとする。
予定やルーティンを好み、自分を厳しく律することが出来る。
一報、ルーティンや計画にとらわれすぎて、無意味なルールまでも頑なに守ろうとすることがある。
 
2:クエスチョナー(疑問を持つ人)
「内なる期待」のみに応えようとする。
正当な理由に基づいて行動したがり、納得できなければ異を唱える。
既存のルールに疑問を呈する姿勢は、組織にとって貴重なものに成り得る。
しかし、行き過ぎると周囲を困惑させることになる。
 
3:オブライジャー(義務を果たす人)
「外からの期待」には進んで応える。
しかし、「内なる期待」に応えるには苦労する人。
職場でも家庭でも、自らの責任を全うする。
だが、そうした姿勢が他者に利用されることがある。
その結果、搾取されているなどと感じると、
反乱を起こすことも。
 
4:レブル(抵抗する人)
「外からの期待」「内なる期待」にも反発する。
自分がやりたいことを、自分のやり方・タイミングでやりたがる。
既存の枠にとらわれない考え方ができ、
難題に挑むことを好む。
一報、同じことを繰り返すありきたりな作業は苦手だ。
 
【補足と私見
 
 本書は、職場や家庭などにおける人間関係において役立つものである。
どの人間もカテゴライズされた4つの傾向に当てはまる。
そこで人間関係の「傾向と対策」に役立つ内容となっている。
 
#1 アップホルダー(約束を守る人)
 
(傾向)
 ビジネスマンとして非常に優秀である。
 一方で、自他への期待の設定値が高く厳しくなりがちである。
 期待に応えられない人に対して腹を立てる。
 他人に任せることが苦手である。
(対策)
 急な変更への対処は苦手なので、新たな業務の発生や業務内容の変更などを ”アップホルダー” に認めてもらいたい場合は、十分に時間的余裕を持って伝えることを心がけた方が良い。
 もし、部下がアップホルダーであれば、彼らは期待に応え損ねることを嫌うため、優先順位をうまくつけられないことが往々にしてある。
そのため、指示を出すときに優先順位をはっきりと示すことが大切である。
 
 
#2 クエスチョナー (疑問を持つ人)
 *4傾向の中で、2番目に多い。
 
(傾向)
 情報と論理の効率性を重要視する。
 そのため、理由に納得すれば、確実にやり遂げる。
 
 彼らは、
 自分の手で真実を集め、
 自分で決断し、
 正当な理由に基づいて行動したがる。
 
 逆に、
 必然性がない、
 正当な理由がない、
 効率が悪いと思えば、
 どんなことにも異を唱える。 
 
(対策)
 「制約」を設けて行きすぎを防ぐ
 クエスチョナーは職場で貴重な存在となりえる。
 彼らは、調査を好み、率先して効率的な方法を探す。
 
 こうしたクエスチョナーの態度は、
 周囲には扱いづらい人といった印象を与える。
 しかし、
 「制約」を設ければ、解決できる。
 例えば、
 「〇月〇日までに」「10人に絞って調査して」などである。
 
 
#3 オブライジャー (義務を果たす人)
 *最も多い傾向
 
(傾向)
「誰に何を頼まれていたっけ?」と常に「外からの期待」を果たそうと行動を起こす。
ところが、自分自身の為となるとそうはいかない。
彼らにとって、「内なる期待」は難問なのだ。
 
●人の為に動くことが自分の為になる。
オブライジャーは社会の大きな支えとなっている。
期待される場に確実に現れ、
期限に間に合わせ、
自らの責任を全うする。
職場でも家庭でも、一番貢献しているのは彼らだ。
 
 彼らは、様々な分野で優秀な同僚や上司である。
誰かが助けを必要とすれば、手を差し伸べ、
担当が決まっていない業務があれば自ら手をあげ、
状況に応じて対応を柔軟に変える。
そして、締め切り、評価、成果を満たそうと行動する。
 
(対策)
 基本的には、文句なしに素晴らしい。
しかし、「外からの期待」に応えることを意義するため、
他者から利用されやすい。
 
その結果、
搾取されている、
働き過ぎているという感情が芽生えると、
反乱を起こしかねない。
 
オブライジャーは、本当に貴重な存在である。
周りが、オブライジャーに甘えないように
注意を払っていくことが大切である。
 
 
 
#4 レブル (抵抗する人)
 *最も少ない傾向
 
(傾向)
 「内外の期待」に対して、きっぱりと拒む。
しかし、自己選択、自由、自己表現を強く望む。
朝目覚めて「何をしたい気分か?」と、
自分の気持ちに実直に行動する。
 
●ルーティン業務は苦手
しかし、高い生産性を秘めているのも事実。
(本人と職場の目的が一致している場合。)
 
(対策)
 基本的には、選択権や自由を与える。
よって、指示や監視が少ないほど生産性が高まる。
 
意外にも上司など責任者としての役割を与えると、
協調性を発揮することもある。
上手く行けば、刺激的で独創性に溢れたビジョンを持つ。
そして、
ビジョンの実現に必要な決断力と
意欲を持ち合わせたリーダーと成り得る。
しかし、
部下にとっては、とても厳しい上司になることも・・・
 
 
 
 
とても補足が長くなってしまいましたが、
いかがでしたか?
 
私は、「アップホルダー」よりの「オブライジャー」かなと思いました。
まだまだ「内なる期待」に応えることが下手くそです。
 
 
客観的に自分自身や他者を見る機会としてよかったです。
 
皆さんも是非自分自身や身の周りの他者との傾向と対策として活かして頂ければ幸いです。