リハビリジャーナル  ~健康志向型科学的アプローチ~

日々、クライアントと健康を追い求めています。

ヤバい職場環境シリーズ (第4位)作業負荷が高い(南フロリダ大学 調査研究より)

みなさま、お疲れ様です。
 
本日は、
ヤバい職場環境の第4位である「作業負荷が高い」について解説します。
 
この「作業負荷が高い」というのは、重労働や長時間労働とは、全く意味が違います!
要は、肉体的な疲労を表しているわけではないのです。
精神的な疲労(ストレス)が高まる作業状態を表します。
 
どんな作業状態かと言うと、
・決断するという作業が過多(複数の選択肢から選択するという作業)
・複雑で慣れない作業が過多(作業数が多く、具体的に理解しづらい作業)
ということになります。
 
もう少し言い方を変えると、
「決断しなくちゃいけないことが多かったり、慣れない作業がたくさんあるのに ”時間が足りない” と感じてしまうストレス」のことです。
 
まず、
決断することが多くて「作業負荷が高い」状況を例えます。
 
上司から「利用者が喜ぶ書類を1日で作り上げて」とだけ指示があったとします。
 
指示を受けた方は、
「え?どんな書類を作ればいいの?」
「郵送?ポスター?」
「どんな情報が喜んでもらえるのかな?」
「しかも、たった一日で?」
 
という具合に、
”具体的に何をするか”
”どうやって作業を進めていくか” 
など、
無数の選択肢の中から何をどのようにやるか、決断すべきことがたくさんあります。
プロならまだしも、どうすればいいか分からない状況で一日でやってくれと言われるとかなり参ってしまいますよね?
 
これが「作業負荷が高い」という状態です。
この状態は、” 決断疲れ ” というストレスや ” 焦燥感 ”  というストレスを起こしてしまいます。
 
では、逆に「作業負荷が低い」書類作成を例にします。
 
先ほどの大雑把な指示ではなく、
もっと詳細に指示となります。
テーマ「花見」
媒体「ポスターなどの掲示物」
情報「桜の写真と日付けと目を引くキャッチコピー」
サイズ「A3」
作業工程の指示
「まずは、午前中に下書きを手書きで仕上げてください。午後は、PCでの作業に取り掛かりましょう。」
というように、
手順や内容を予め定めておくと随分取り掛かりやすい作業に感じますよね。
しかも、さっきと比べると出来そうな気がしますよね?
これで、” 決断疲れ ” が大幅に減ります。
 
しかしここで、
ヤバい職場環境の第 6 位で紹介した「コントロール感の不在」を思い出してください。
 
上司が負担軽減のために選択肢を減らして、作業を指示を出したとします。
もしかしたら、” 指示の受け止め方 ” 次第で「裁量権がない」と感じてストレスを感じる人もいます。
 
これは、
作業内容に変更の余地が無いと思い込んでいることが原因ですね。
 
だから、
「指示を出す側」と「指示を受ける側」で、確認し合うことが大切です。
 
指示を出す側は、「他に意見や提案はないですか?」と確認すること。
指示を受ける側は、「このように理解しました。こういった変更は可能ですか?」と確認することが大切です。
 
ここも、
意見を促したり、確認し合ったりするための相互努力が重要になります!!
 
 
 
 
そして、
もう一つは複雑で慣れない作業による「作業負荷が高い」状況について例えを用い解説致します。
 
複雑で慣れていないというのは、
・定められた時間に対して、作業内容が複雑(難易度が高い)
・定められた時間に対して、作業工程数が多い
 
伝令業務で例えます。
「この決まり事(口頭説明で5分はかかる内容)を1時間で職場の10人に伝えてくれ!」という伝令業務があったとします。
 
もし、伝える手段が決まってなかったら悩みますよね?
 
・一人一人に5分かけて口頭説明するとなると、50分かかるな!上手くいけば1時間で間に合うけど、余計な話しをしてしまうことを想定すると無理かなー?
・皆を集めて実行するとなると、皆のスケジュール調整を含めて1時間で出来るかなー
・書類やLineを使って説明してもいいのかなー、でも上手く伝わるかなー
 
このように悩んでいるだけであっという間に時間が過ぎてしまいます。
 
それでは、予めに伝令業務に効率的なマニュアルがあればどうでしょう?
先ほどの伝令業務の指示に追加して、「Lineを使って文章はこの定型文を使って送っていいよ!」という指示があったとします。
 
すると、悩む時間が減ります。
伝達手段や文章構成を考える時間が減り、伝令事項を打ち込みLineで流すだけです。
慣れてなくても定型文があれば随分と楽になりますよね!
これだと、おそらく30分もかからずに終わってしまうことでしょう。
 
こういった事例というのは、
伝令業務以外にもたくさんあります。
 
だから、予め準備しておくことがとても大切なのです。
そのために、効率的なマニュアルを作成することで、圧倒的に「作業負荷が低く」なります。
 
 
なので、リンカーンの名演説をお借りしますが
「”職員” の ”職員” による ”職員” のための効率的なマニュアルづくり」を進めていきましょう!
 
 
次回は、ヤバい職場環境の第 3 位をご紹介します!!