リハビリジャーナル  ~健康志向型科学的アプローチ~

日々、クライアントと健康を追い求めています。

5th【習慣化戦略②】 やれば、もらえる「ごほうび戦略」

1)すぐやったとき”だけ”自分にごほうびをあげる
2)すぐやればごほうび。でも、”先延ばしにはペナルティ”
 
本日は、以上のテーマで進めていきます。
 
 
 
1)すぐやったとき”だけ”自分にごほうびをあげる
 
今回は、心理学で「誘引バンドル」と呼ばれる
強力な心理テクニックをご紹介します。
(バンドルとは、付帯品という意味)
 
簡単に言ってしまえば、
「やりたくないタスク」と
「自分の大好きなもの」を
”制約つき” で組み合わせるというテクニックです。
 
どういうことかというと
子どもに「ジムに通わせたい」とします。
 
そこで、
ジムに行った時だけiPodを使ってよいという
制約つきのごほうびを提示します。
 
するとどうでしょう。
 
運動嫌いだった子が、
大好きなiPodのためにジムに行くようになるのです。
 
これは、
2013年にペンシルベニア大学が研究しています。
 
なんと、
制約なしのごほうびをあげるより、
制約つきのごほうびをあげた方が、
51%も多く成功しました。
 
要は、
「いつでももらえるごほうび」では意味がなく、
「頑張ったときだけもらえるごほうび」が機能する。
ということになります。
 
 
2)すぐやればごほうび。でも、”先延ばしにはペナルティ”
 
これは単純に
「失敗(先延ばし)した時にペナルティ(罰)を設ける」というものです。
そして大事なのが、
「失敗した時のペナルティの実行を ”他者” に委ねる」ということです。
 
禁煙している人だったら、
一本吸ったら、奥さんに1万円といったものです。
 
これらは、
「ごほうびを手に入れたい心理」と
「ペナルティを回避したい心理」の相乗効果が期待できます。
 
これらの”行動の習慣化” を促す手法を
「行動契約」といいます。
(〇〇をしたら、△△をもらう(又は失う))
 
シンプルなアプローチですが、
悪い癖を直したいという人にとっては、
効果絶大です。
 
 
 
今回ご紹介した「ごほうび戦略」は、
セルフ信賞必罰戦略と言えます。
 
とても良い方法の一つだと言えますが、
継続率や自動化という側面ではやや劣っています。
 
なぜか?
それは「インセンティブ」を中心とした戦略だからです。
 
以前も説明しましたが、
身につけたい習慣を ”継続させる” には、
「モニタリング」が圧倒的に良いという研究結果が出ています。
 
次回紹介する「レコーディング」で
「セルフモニタリング」したり、
習慣化が得意な人(生産性が高い人)に
「モニタリング」してもらうことが
継続の近道です。
 
とはいえ、
子どもなど
前頭前野が未発達で
自制心が育っていない場合は、
「ごほうび戦略」は有効となるでしょう。
 
是非、お試しください!!