リハビリジャーナル  ~健康志向型科学的アプローチ~

日々、クライアントと健康を追い求めています。

1st(2)「あとで」の正体とは?

~Part 1~ 
全人類的”悪”習慣「あとで」とは何か?
 
~Part2~ 《 ←本日はココ 》
脳は基本的に怠け者 脳が「あとで」とささやく理由
 
~Part3~
「だらだらスマホ」「ちょくちょくSNS」で、先延ばしが”7割も”加速する
 
~Part4~
意志の弱さ、根性、一切関係なし!!
 
 
 
 
 
 
本日は、
 
Part2 脳は基本的に怠け者 脳が「あとで」とささやく理由
 
をテーマに解説してまいります。
 
 
 
 結論から言います。
 
『そもそも人間の脳は怠けもの』
だからなんです。
 
私たちの脳は、
非常に優秀ですが、
一方できるだけエネルギーを
使いたくないという、
先天的に備わった特性もあります。
 
少し私たちの脳の3つ機能分類について触れます。
(大雑把に、運動・感情・思考に分けた)
 
 ・体をコントロールする運動系
 ・好き嫌いや快・不快などを司る感情系
前頭葉
 ・思考や理性、意欲などを担う思考系
 
こう見ると、
「やる気」を担当しているのは、
思考系の「前頭葉」ということがわかります。
 
ということは、
前頭葉」がしっかりと発達すれば、
”やるべきこと” に
しっかりと注意を向けて
取り組むことができます。
 
逆に、
前頭葉」が働かないと、
”やらなきゃ” と
自分を律する
思考や理性が働きません。
 
そのために
好き嫌いや
快・不快といった
”本能的” な感情に
流されて、
なかなか
行動を起こすことが
難しくなります。
 
このように、
”先延ばしグセ” というのは、
「やる気の前頭葉」と
「誘惑を最優先する辺縁系」との
せめぎ合いで、
辺縁系」が優位に働いている状態で
生じる行動と言うこともできます。
 
また、
若い人や子どもほど
「先延ばし」しますよね!
それは、
前頭葉」が十分に
発達していないからなのです。
 
そして、
この「前頭葉」は、
70才近くまで
発達し続けます。
(努力や環境によりますが)
 
ということは、
前頭葉」を鍛えるということが、
「先延ばしグセ」を直すことに
繋がるということですね!
 
 
〇 脳は「変化」を嫌い、「安全・安心・安定」が大好き。
 
 脳には、「変化」を嫌うという特性があります。
 
脳にとって、
何よりも大切なのは、
「生命を維持すること」
「生存し続けること」です。
 
これは、
過去から現在に至るまでの
”環境” や ”行動習慣” などに
変化を与えることを
脳は嫌うということなんです。
 
だから、脳は変化に対して、
もしかしたら死ぬかもと
無意識に判断してしまうのです。
 
脳はそれほどに
安定を求める
”超・現状維持派” なのです。
 
これを
恒常性維持機能(ホメオスタシス)と呼ばれています。
 
 
〇 脳は動く前から ”悪いほう” に考える
 
 面倒くさそうな作業や
仕事を任されたとき、
「できないかも」
「失敗したらどうしよう」
という”悪いイメージ” が浮かび
なかなか、取り掛かれないーー
 
これも、
脳の特性が影響しています。
 
「人間の脳には、いいことよりも悪いことに意識が向きやすい傾向があるのです。」
 
 
心理学的には
「否定的偏向(ネガティブ・バイアス)」と呼びます。
 
これも、
生存本能からくるものです。
原始時代に遡って説明すると、
この時代は、
1つの判断ミスが
死に繋がるような
生き残るのに必死な時代でした。
 
楽観的に生きていた人たちは、
猛獣に襲われて亡くなったり、
食料備蓄が無くなり、
餓死するといったことが
常でした。
 
その結果、
人間の脳は
かなりの
”心配性” に
なっていったのです。
 
しかし、
現代社会においては、
死ぬようなことで、
心配はありませんね。
むしろ、
心配からくるストレスで
健康を害してしまうほどです。
 
”マイナス” となることが
ほとんどです。
 
 
ミシガン大学の研究では、
心配・不安が的中する確率は、
「たった4%しかない」と
報告されています。
 
 
よって、
不安や心配事の
96%はムダである
ということなんです。
 
 
そんな
不安や心配性に
振り回されないように
”事実” と ”確率” に
目を向けて、
合理的に判断していきましょう。