リハビリジャーナル  ~健康志向型科学的アプローチ~

日々、クライアントと健康を追い求めています。

The 16th‐2 絶対に摂って欲しい「食物繊維」 ~やって欲しい食事術~

本日は、前回の続きです。
 
〇 「加工食品」だと”繊維”が摂れないーーメーカーが「全捨て」する
〇 実は「ガン」と「心臓病」には効かない
〇 「炭水化物の悪さ」がなくなる
〇「冷凍食」が食物繊維の解毒作用を消す
〇 糖尿病リスクが217%上昇する「最悪の食べ合わせ
クレオパトラは「酢」を愛飲していた
〇 「小さじ2杯」で減量効果が出るーインスリン減、満腹感増!
〇  「やるべきことは1つ」と心得る
 
以上のテーマで話しを進めてまいります。
 
 
〇 「加工食品」だと”繊維”が摂れないーーメーカーが「全捨て」する
「食物繊維」の摂取量は、人類の進化とともに減少してきました。
旧石器時代を例にすると、
1日におよそ「77~120g」摂取していました
現代アメリカでは、
1日にわずか「15g」です。
 
なぜ、こんなことになったのか?
それは、食材を加工する過程において、
意図的に「食物繊維」を除去していたのです。
理由は、
「舌触り」
「味」
「食べやすさ」
これらを追求したからです。
 
〇 実は「ガン」と「心臓病」には効かない
ここまでの説明では、
「食物繊維」は万能選手のように
思い描いている人もいると思います。
(私自身、信じていました)
看護師健康調査、1999年発表した16年間の追跡研究。
対象人数、約9万人。
調査結果は「食物繊維」を多く摂っても、
「結腸がんのリスク」は減少しなかった。
2000年の「線種(前がん病変)」のRCTでも減少しなかった。
1989年の「心臓発作」の研究でも効果なしであった。
いずれも、研究員の予想とは反していた。
 
余談ではあるが、
近年の研究では、天然油脂(ナッツ類やオリーブ油)においては、効果が認められた。
 
〇 「炭水化物の悪さ」がなくなる
今のところ「食物繊維」の良さとして科学的根拠のもとに判明しているのは、
「太りにくい」という点です。
 
なぜなのか、
実のところ「食物繊維」は、
”栄養素”ではなく、
「栄養阻害物質」なのです。
 
ただ、これが「利点」となり、
「血糖値やインスリン」が下がることになります。
 
そして、
歴史的にみて高炭水化物の食生活をしていた大昔。
精製もされていない。
加工もされていない。
そんな「食物繊維」たっぷりの炭水化物を
中心とした時代に、
Ⅱ型糖尿病は存在していませんでした。
 
 
〇「冷凍食」が食物繊維の解毒作用を消す
米食の特徴を表すとれば、
「加工された食品が非常に多い」ということなんです。
脂質、塩分、炭水化物、タンパク質が多いというのは、
特徴的と言えるほどでは無くなってきています。
 
「冷凍食品」は、まさに加工食品の代表例です。
もちろん、「食物繊維」が取り除かれています。
ということは、
「食物繊維」のもつ「解毒作用」が失われているのです。
 
 
〇 糖尿病リスクが217%上昇する「最悪の食べ合わせ
何度も繰り返し言ってきていますが、
「肥満」も「Ⅱ型糖尿病」も
過剰な「インスリン」に引き起こされます。
 
様々な調査研究で、明らかにされています。
「GI値が高い」かつ「食物繊維の少ない」食事を
(加工食品のことです)
続けていると特にⅡ型糖尿病リスクが高まります。
 
女性医療従事者を調査した研究だと
「75%も上昇」
男性医療従事者を調査した研究だと
「217%も上昇」
 
と恐ろしい結果となっています。
 
クレオパトラは「酢」を愛飲していた
太古から「酢」は重宝されてきた。
それは、食用だけでなく
食品を保存するため、保存液として
殺菌作用が強いため、洗剤として
抗菌作用が強いため、傷の消毒として
使用されてきた。
 
クレオパトラが真珠を「酢」に溶かして
飲んでいた説は有名だそうです。
 
1825年には、
「減量に効く薬」としても活躍したそうです。
(その当時の効果は明らかではありませんが)
 
〇 「小さじ2杯」で減量効果が出るーインスリン減、満腹感増!
「酢の減量効果」について、
長期的な観察データは存在しません。
しかし、短期的な研究では、
インスリン抵抗性」を減らすという結果が出ています。
 
食事と一緒に「小さじ2杯分の酢」を摂れば、
「血糖値」を下げることができ、
インスリン値」も34%も下げることができます。
白米にしろ酢漬けのにしろGI値がはるかに低くなるそうです。
 
また、「満腹感」にも影響を与えるようで、
一日あたり、200~275キロカロリー減らせたそうです。
 
 
〇  「やるべきことは1つ」と心得る
Ⅱ型糖尿病患者においては、GI値は良い指標となっており、
成功といって良さそうです。
しかし、肥満においてはそうとも言えず、
一概に成功と言える状況ではありません。
 
やはり、一番大事になってくるのが、
インスリンを下げること」の一点です。
 
 
この「インスリン」を上げる犯人が、
ここまでで解明されたと思っている皆様。
実は、まだまだいたんです!!
 
次回は「たんぱく質」への過剰期待
肉は敵か?味方か!?について解説致します。