リハビリジャーナル  ~健康志向型科学的アプローチ~

日々、クライアントと健康を追い求めています。

The 16th‐1 絶対に摂って欲しい「食物繊維」 ~やって欲しい食事術~

本日は、絶対に摂って欲しい「食物繊維」と題して
2回に分けて解説してまいります。

 

 


〇 「すいかを1キロも食べて!」---GI値の限界
〇 なぜ「精製」が悪いことなのか?
〇 「小麦粉の安全性」を確認した人はゼロ
〇 豆を食べると糖が「おなら」となって出る
〇 食物繊維は「食事量」が減り、「便」が増量する。

 


以上のテーマで話しを進めてまいります。

 

 


今までの解説を振り返ってみると、
「炭水化物」は悪者だ!!
と思われている方も少なくないと思います。


「炭水化物」とは、「糖質+食物繊維」なんです。


勘違いして頂きたくないのが、
「炭水化物」の「糖質」が悪者であって、
「食物繊維」はむしろ摂取してほしいのです。


〇 「すいかを1キロも食べて!」---GI値の限界
前述したGI値ですが、
50gの炭水化物を摂取した際の血糖値の上昇比率を表したものです。
テーマの「すいか」ですが、
GI値は72ととても高いのです。
「じゃあ、とてもじゃないけど食べられない!!」
と考えるのは早計です。
GI値のカラクリに騙されているのです。
すいかで50gの炭水化物を摂るには、
なんとすいかを1kgも食べなくてはならないのです。
(ほとんどが水分であるため!)


このようにGI値は、
その食品の炭水化物量を反映しているのですが、
ヒトが食べる現実的な量を考慮しておりません。


そこで、「グリセミック負荷」というものが考案されました。


詳述は避けますが、
大きく説明すると
「加工食品」ほど、グリセミック負荷が圧倒的に高く
「加工されてない食品」は、驚くほど少なかったのです。
加工されていない食品は、
・オレンジ
・すいか
・りんご
・にんじん
・玄米
・茹でたじゃがいも
など・・・・


もともとは悪くない食べ物が、
加工することによって「有毒化」してしまうのです。


〇 なぜ「精製」が悪いことなのか?
人間はそもそも自然界にある食べ物を加工せずに食べてきた。
しかし、
「より安価に」「より保存がきき」「より美味しく」
と不自然な加工を施すようになってしまいました。


すると、
加工されたものの栄養は、
偏りがあり、(バランスが悪く)
吸収力があり、(例:血糖値上昇)
依存性がある(脳が欲する)
ものへと変質してしまいました。


〇 「小麦粉の安全性」を確認した人はゼロ
我々が食べている多くの食品の原料となっている「小麦」。
実は、過去50年間で改良(改悪)が進み
微量栄養成分(人体に必要なミネラルなど)が、
急激に減少した。
もはや、「小麦」とは名ばかりの
まったく別物であると言ってよいのです。
そんな小麦の安全性は、
安全だという思い込みがあり、
研究が進んでないのが実情です。
しかし、近年危険性について急速に解明されてきています。
ちなみに、
「全粒粉」や「全粒穀物
は安全とは言い切れません。
(私は、大丈夫と思ってました)
なぜなら、腸からの吸収スピードが
各段に速くなっているからです。
(血糖値+インスリン分泌が増える)

 


〇 豆を食べると糖が「おなら」となって出る
少し専門的になりますが、
「豆」や「マメ科」の植物の糖質は、
「アミロペクチンC」が多く含有しています。
この「アミロペクチンC」のほとんどは、
人体に吸収されません。
しかし、「腸内細菌」の栄養となり
その結果がガス(おなら)として排出されます。

 


〇 食物繊維は「食事量」が減り、「便」が増量する。
そもそも「食物繊維」とは、何なのか?
「食品の中の消化されない部分」のことです。


水に溶けるかどうかの分類では
「水溶性」
「不溶性」
に分類されます。


「水溶性食物繊維」は、
・豆
・アボカド
・ベリー類


「不溶性食物繊維」は、
・全粒粉
・葉物野菜
・ナッツ類


次に、腸内細菌による発酵でも分類されています。
「発酵性食物繊維」と「非発酵性食物繊維」です。
「発酵性食物繊維」とは、
腸内細菌が好んで食べる食物繊維のことです。
基本的には「水溶性食物繊維」が「発酵」しやすい。


「発酵性食物繊維」の良いところは、
「短鎖脂肪酸」となり、
様々なホルモンの原料となったり、
とくに、
「肝臓からのグルコース放出を抑える」
(=インスリンの抑制)
効果があることです。


「食物繊維」の健康効果は、
皆様もご存じのとおりです。
詳述は割愛させて頂きますが、
とにかく健康に良いのは間違いないです。


本日は、ここまでです。
次回は続きをお話しいたします。