リハビリジャーナル  ~健康志向型科学的アプローチ~

日々、クライアントと健康を追い求めています。

The 13th  悲しい事実・・・「肥満児」は短命 ~社会的肥満~

本日は
『「肥満児は短命!?」・・・わが子を守るには?』
を以下のテーマで解説致します。
 
〇 早い子は「0か月」から太り出す。
〇 子の体重は「母親」で決まる
〇 妊娠中の暴食で「子供のメタボリスク」が増す
〇 「学校の体育」に減量効果は無い。
〇 「オーストラリアの保育所」で子どもが次々とやせた秘密
〇 「炭酸ジュース」を今すぐ取り上げる。
〇 「減糖」で小児肥満率が43%下がった。
 
それでは、進めてまいります。
 
 
 
〇 早い子は「0か月」から太り出す。
1977年から2000年にかけて調査した子どもの肥満について
《6~11才の肥満率》
 1977年 7%
 2000年 15.3%
《12~19才の肥満率》
 1977年 5%
 2000年 15%
2~3倍に肥満児が増えている。
 
そして、0~6か月児においても増加傾向にあった。
出生体重も平均200gの増加がみられた。
出生児は食べ過ぎることはもちろんのこと運動不足もあり得ない。
 
 
〇 子の体重は「母親」で決まる
近年、ディヴィッド・ラドウィグ教授が、
「母子の肥満関連性」について調べた。
その規模、
 母 親 51万3501人
 子ども 116万4750人
 
その結果、
『母親の体重の増加は、新生児の体重増加と強い関連性がある』ことがわかった。
 
なんと、母親のインスリンが胎児へ影響していた。
そして、幼児期の肥満は大人になってからも肥満であるリスクを増やす。
なんと17倍以上である。
そして、メタボリック症候群には2倍以上という研究結果が出た。
 
 
〇 妊娠中の暴食で「子供のメタボリスク」が増す
ここは、もうお分かりでしょう。
暴食して増えたインスリンが胎児へと影響するためである。
 
 
〇 「学校の体育」に減量効果は無い。
学童期の子どもに「肥満」と「2型糖尿病」が驚くほど増えているという
危機的な状況に対処しようと何百億円という資金が投入されてきました。
まず、初めの政策としては、「食べる量を減らして、運動量を増やそう」
というアプローチでしたが、大失敗に終わりました。
 
次に栄養学の権威たちが出した政策が
・食事に含まれる「脂質の比率」を減らすこと。
・「野菜や果物を、一人2皿以上食べる」こと。
・「穀物食品及び豆類、あるいはそのどちらかを2皿以上食べる」こと。
・デザートやおやつは、「一品200kcal以下」とすること。
・「飲み物は水、低脂肪乳、100%の果物ジュース」に限ること。
・「一週間に225分以上、中等度以上の運動」をすること。
 
これをある学校で3年間実際にやってみました。
成功させるために、子供たちに賞品を与えたりなど、
あの手この手でこのプログラムを取り組ませました。
これだけのことをすれば絶対に痩せると思われるでしょう!
なんと、肥満率が50%→45%と下がりました!!
 
 
ようやく成功しました!!
 
 
じゃあ、他の学校はどうなんでしょうか?
 
 
何も取り組みのない学校と比較してみました。
なんと、他の学校も
肥満率が50%→45%と下がっていました。
 
ということで、
3年間もかけ、莫大な予算を使ったプログラムでしたが
減量の連続失敗記録を更新しただけに終わりました。
 
〇 「オーストラリアの保育所」で子どもが次々とやせた秘密
オーストラリアのロンプ&チョンプ社が
2004年から2008年にかけて行った実験があります。
 
同社が行ったプログラムは、
対象:0~5才 1万2000人
内容:
①「糖分が多く含まれている飲み物」を大幅に減らし、水や牛乳を飲むこと
②「エネルギー密度の高い間食」を大幅に減らし、野菜や果物の摂取量を増やすこと
 
もとの肥満率はわからないが、
実験参加者の肥満率は「2~3%」となった!!
これは、前述の子供たちの15%とは大きな違いであることは、
容易にわかる。
明らかに成功している。
 
〇 「炭酸ジュース」を今すぐ取り上げる。
加糖された飲み物を飲む子どもとそうでない子どもとは、
8%も肥満率に差があった。
イギリスやアメリカなど様々な国で調査されたが同様の結果であった。
 
〇 「減糖」で小児肥満率が43%下がった。
2014年『米国医師会雑誌』が
2~5才までの子どもの肥満率が、
2003年から2012年にかけて43%減少したという
統計データを発表。
この事実は、2000年に入って「減糖」してきた結果である。
 
 
子どものうちに「肥満」は避けるべきですし、
むしろ、胎児の時期から注意しなくてはならないことがわかりました。
 
次回は、「やってはいけない太る食事術」を4回に分けて解説していきます。