リハビリジャーナル  ~健康志向型科学的アプローチ~

日々、クライアントと健康を追い求めています。

The 5th 過食のパラドックス(矛盾)!?~「カロリー制限」という幻想~

本日は、
 「過食の矛盾」について解説してまいります。
 
〇「食べ過ぎると太る」も大嘘!?
サム・フェルザムの過食実験
21日間の過食実験
毎日6000キロカロリー(必要量は多くても3000キロカロリーほど)を摂取。
栄養素内訳
・炭水化物 10%
・脂 質 53%
・タンパク質 37%
 
実験開始前の予測だと、
21日間で7.3キロ体重が増えると計算されていた。
 
しかし、事実は、
わずか1キロの増量(筋肉による増量)
そして、ウエストは逆に2cm以上細くなっていた。
 
予想外でした・・・
 
ですがこの結果に対して
「こたまたまどれだけ食べても太らない人だったんじゃないの?」
と疑問視した方もいるかと思います。
 
そこで、
もう一度、21日間の過食実験を行いました。
毎日6000キロカロリー
でも今回は、栄養素の内訳を変えました。
栄養素内訳
・炭水化物 64% ↑↑
・脂 質 22% ↓↓
・タンパク質 14% ↓↓
糖質を増やし、脂質やタンパク質を減らしました。
 
そうするとどうでしょう。
21日後は、
体重は、7.1キログラムの増加
エストは、9cm以上も膨大した!!
 
このことから、
「過食」によって「太る」ではなく。
 
「食べ物の質」によって「太る」ことがわかります。
 
 
〇太りやすいのは「体重の設定値」が高いから!!
不思議に思われるかもしれませんが、
意志とは別に自動的にあなたの体重が設定されています。
もちろん、〇〇kgと脳(視床下部)にインプットされているわけじゃないと思いますが、
しかし、痩せ始めたら痩せた分を取り戻そうといろんなホルモンが働きます。
 
 
〇やせたい人が真っ先に「やるべきこと」
視床下部の体重設定を変えることです。
 
しかし、どうすればいいのでしょうか?
 
1994年、満腹因子の「レプチン」が発見されました。
そして、非常に稀ですが、「レプチン欠損症」という、
「レプチン」が作れない先天性の超肥満になる病気も見つかりました。
「レプチン欠損症」の患者に「レプチン」を投与したところ
劇的に痩せました!!
 
この当時は、『ついに「肥満治療」が完成した!!』
とダイエット界は期待に胸を膨らませていました!
 
そして、ついに肥満状態の一般人に「レプチン」を
投与する第一回目の実験が始まりました。
みんな固唾をのんで見守っていました・・・・・
 
なんと!
まったく体重が減らなかったのです!!
 
後の研究で判明したことですが、
肥満者に「レプチン抵抗性」に原因がありました。
肥満者も初めは痩せようと「レプチン」を大量に放出していましたが、
次第にその「レプチン」に耐性が出来てしまい効かなくなってしまった。
というのが要因でした。
なんか2型糖尿病の「インスリン」と似ていますね!
 
 
結局、どうすれば痩せるのか?
振り出しに戻ってきましたが、
「レプチン抵抗性」やそれが「肥満の原因」となることが
肥満の本質を突いていることが最近わかりました。
 
 
次回は、「世界最新のの肥満理論」をお伝え致します!!