リハビリジャーナル  ~健康志向型科学的アプローチ~

日々、クライアントと健康を追い求めています。

52)ぼーっとする

~  Relax ~ 
「ぼんやり」が脳の働きを活性化
 
前回「ひらめく」で紹介した脳の働きについて詳述していきます。
 
「ぼーっとする」が「ひらめき」を生み出すと解説しました。
 
この「ぼーっとする」時の脳の状態のことを、
「デフォルトモード・ネットワーク(=DMN)」といいます。
言わば、
脳のスタンバイ状態のなのですが、
これが侮れない働きをしてくれているのです。
 
DMNは、意識出来ない無意識下における脳の働きです。
 
具体的には、
① 「過去(経験や記憶)」の整理・統合
② 「現在(現在の状況)」の分析
③ 「未来」のシミュレーション
を無意識で行っています。
”ひらめき” とは、
これらの結果が意識まで上ってきて初めて気付くものです。
 
ワシントン大学の研究によるとDMNの稼働時は、平常時より15倍も脳内エネルギーが多く消費されていることがわかりました。
このことからも「ぼーっとする」は、脳がかなり働いていることが理解できます。
テレビをみたり、計算問題を解いたりする方が脳を使っている気がしますが、それは脳の一部を使っているに過ぎません。
例えると、DMNは全身を使った作業、ゲームなどはカラダの一部だけを使った作業と言えます。
作業の質と量から考えても全身を使う方(DMN)が有利と言えるでしょう。
 
現代社会は、情報に溺れる時代です。
これは、DMNの稼働時間が少ない原因ともなっています。
結果として、
① 注意力
② 集中力
③ 思考力
④ 判断力
⑤ 記憶力
⑥ 想像力(ひらめき)
これらの能力が低下します。
 
さらには、認知機能の低下へ陥ります。
 
 
ちなみに、
私は「ぼーっとする」がとても苦手です(泣)
常に思考が頭を駆け巡ってしまいます。。。
 
そんな私が実践しているのは、情報の断捨離を行うことです。
要は、情報に触れる機会を ”意図的” に減らすということです。
 
減らす行為としては、
・テレビを見ない。(日本人の平均視聴時間は5時間。世界一とのこと。年間、約76日分に相当する)
・経済ニュース以外見ない。(ネガティブ思考や感情の起爆剤。ニュースを見ないだけで、幸福度が3割増しという研究も)
 
この2つの断捨離だけで、とんでもなく時間が増えます!(そして、自分にとって不必要な情報や感情に振り回せることも減ります。)
こうして増えた時間を使って、「ぼーっとする」とはやや違うかも知れませんが、私はマインドフルネス瞑想などをしています。
他にも生まれた時間を使って、
読書する。
本屋で様々な情報に触れる。
リサーチする。
睡眠をとる。
 
ちなみに情報が偏らないように気をつけてくださいね。
そうしないとただの変人になってしまいます(笑)
 
 
【Point】
空いた時間をスマホで埋めるのをやめて、
”何も考えない” をしよう。
あと、情報と行動の断捨離もしましょう!