リハビリジャーナル  ~健康志向型科学的アプローチ~

日々、クライアントと健康を追い求めています。

The 20th-3  全てはタイミングが鍵を握っている!! ~「減量の正解」~

本日は、
太らない食事術の最終章~Part2~を解説していきます。

 


~Part1~ 
〇 「間隔」が長ければ長いほどいい
〇 「間欠的ファスティング」なら確実にやせられる
〇  「毒物学の祖」も ”最も優れた方法” と保証済み


~Part2~ (←本日はココ)
〇 「ホルモン総動員」で脂肪を燃やしだす
〇 「体脂肪率4%」以上なら確実に効果が出る
〇 2か月続けると体脂肪率が「2ケタ」下がる


~Part3~ 
〇 脂肪の燃焼量が「50%以上」挙がる
〇 体中に「活力」がみなぎる
〇 「内臓脂肪」から先に燃える


~Part4~ 
〇 「肝臓の太り具合」も ”食べる回数” 次第
代謝がアップし、血糖値が下がってやせる
〇 「食べたものを記録」する必要はない


~Part5~
【24時間の間欠的ファスティング計画】
【36時間の間欠的ファスティング計画】


~Part6~
【間欠的ファスティング実践ガイド】


~Part7~
【太らないマインドハック】

 

 

 


さて本日からは、
ファスティング」へ科学的なメスを入れていきたいと思います。


〇 「ホルモン総動員」で脂肪を燃やしだす


 ”グルコース” と ”脂肪” は、
身体の主なエネルギー源です。
もし ”グルコース” が使えなくなっても、
体は ”脂肪” を使うだけで、
健康には何の害もない。
というより、
むしろ積極的に脂肪を使うほうが健康的です。


”食事摂取” から
 ”ファスティング状態” に
移るときには、
いくつかの段階を経ることになります。


①食事摂取
 食事をすると ”インスリン値が上昇” する。
すると筋肉や脳といった組織が
グルコースを取り込んで、
それをエネルギーとして使用する。
過剰な グルコース
 ”グリコーゲン” に変換されて
肝臓に蓄えられる。


②吸収後フェーズ(ファスティングを開始してから6~24時間後)
 ”インスリン値が下がる” 。
グリコーゲンが分解されてグルコースになり、
エネルギーとして使われる。
「蓄えられたグリコーゲンは24時間分」である。


糖新生ファスティングを開始してから24時間後~2日)
 肝臓が ”アミノ酸” と 
”グリセロール(脂質の一種)” から
新しいグルコースを産生する。
糖尿病患者でない人の血糖値は下がるが、
下がっても ”正常の範囲内” である。(糖尿病予備軍や血糖値乱高下型の人も注意)


ケトーシスファスティングを開始してから1日~3日)
 脂肪は中性脂肪となって蓄積されているが、
まずこの中性脂肪がグリセロール骨格と、
脂肪酸に分解される。
グリセロールは糖新生に使われる。
脂肪酸は、体の多くの組織で
エネルギーとして使われる。
しかし、脳だけは使えない。
そこで、脂肪酸が分解された ”ケトン体” が活躍する。
この ”ケトン体” は、脳のエネルギーとして使うことが可能なのです。
(およそ75%利用可能と言われてます)
しかも、エネルギーとして質も高く認知機能も向上させる。
「産生される主要なケトン体は、ファスティング中は70倍も産生される。」ということが分かっています。


たんぱく質保持フェーズ(5日目以降)
 成長ホルモンが多量に分泌され、
筋肉量など除脂肪組織が維持される。
基礎代謝を保つためのエネルギーは、
ほぼ全て ”遊離脂肪酸
 (中性脂肪が分解されることで血液中に漂う脂肪のこと)
と ”ケトン体” で賄われる。
アドレナリンの分泌量が増え、
代謝量が減るのを防ぐ。


このように、
人間のカラダは食べ物が無い状況に
対処できるよう、
うまく適応していきます。
ここまで説明してきたことを簡単にまとめると、
ファスティングをするということは、
グルコースを燃やす状態(短期間)」から
「脂肪を燃やす状態(長期間)」
に切り替わるということです。


ここで知っておかなければならないのが、
この切り替わりは、
「カロリー制限ダイエットをしている時には起こらない」ということです。


その理由をファスティングを行った際の
「主要ホルモン」の働きによって説明していきます。


1)インスリン  ー 《分泌が減って脂肪が燃え、5日で1キロ弱減》


 ファスティングを始めて
24~36時間経過すると
インスリン値がさがります。
そして、定期的にファスティング
繰り返すことにより、
インスリンの感受性が改善し、
結果として ”インスリン抵抗性の改善”となる。
ちなみに、5日で1キロ程へりますが、
これは、脂肪が燃えたのではなく、
インスリンが減ったことによる
利尿作用によるものです。
(まだこの時点では・・・)
決して、脂肪が減ったわけではないということです。

 

 


2)成長ホルモン - 《脂肪がエネルギーに変わりだす。》


 成長ホルモンは、
脂肪をエネルギーとして利用させる。
そんな成長ホルモンは、
年齢とともに減少する。
そんななか、”ファスティング”は
「成長ホルモンの分泌を最もよく促す」とされている。
5日間のファスティング
およそ ”2倍” に上昇する。

 

 


3)アドレナリン - 《体のエネルギー消費量が上がる。》


 ファスティングを始めて24時間経つと、
”アドレナリン” が上昇する。
4日後には、安静時エネルギーの消費量が
なんと ”14%” も上昇する。
カロリー制限ダイエットだと、
逆に代謝率が低下してしまうのだ。 

 


 
4)電解質物質 - 《必要な栄養の流出を防ぐ》


 多くの方が、
ファスティングなんかすると栄養失調になるのでは?」
と心配されます。
しかし、
それは取り越し苦労にすぎません。
長期にわたるファスティング研究において、
”栄養失調” や ”微量栄養素” の不足する報告はない。
カリウム値は下がるが、
正常値を下回ることはなかった。
マルチビタミン」で補うことは有効であり、
研究では体調が改善するものが多かった。
唯一注意は、尿酸値があがるので痛風のある人は十分に注意を。

 

 

 


 予定では、もう2つのテーマを
今回掲載する予定でしたが、
あまりにもながくなるので、
次回に解説したいと思います。


〇 「体脂肪率4%」以上なら確実に効果が出る
〇 2か月続けると体脂肪率が「2ケタ」下がる