The 18th-4 「いい脂肪」はやせて健康になる!! ~やって欲しい食事術~
「いい脂肪」がカラダを健康にする!
というお題で4回に分けて解説してまいります。
~Part1~
〇 膨大な研究が示す「いい脂肪」
〇「コレステロール」は血液をドロドロにしない
〇 コレステロールが「細胞膜」の材料になる
~Part2~
〇 体にいいアボカドの脂質は「マーガリン並み!」
〇「いい脂肪」も「悪い脂肪」もラベル上(表示上)は「脂肪」
〇「炎症油」を「抗炎症油」の30倍摂っている
〇「植物由来だから健康である」は、”大ウソ”である
~Part3~
〇「いい脂肪」---心臓に負担をかけない
〇「悪い脂肪」---「動物のえさ」を混ぜて消費期限を長くしている
〇 悪い脂肪を2%多く摂ると、「心疾患リスク」が23%上がる
~Part4~(←本日はココ)
〇 ”脳卒中を予防する”のは、「動物性脂肪」
〇 低脂肪乳より「全乳」のほうがやせる
〇 ”ハーバード栄養学の権威”が導き出した「結論」
本日は、
いよいよ「脂肪」に関する4回目の解説になります!
〇 ”脳卒中を予防する”のは、「動物性脂肪」
前回までは、「脂肪」は悪者ではないという解説をしてきました。
そして、近年では”どの研究のおいても”
「脂質を多く摂っても健康に害はない」と発表されるようになりました。
例をあげると
14年間にもわたって約9万人もの看護師を追跡した調査では、
「トランス脂肪酸を除けば、脂質の摂取量は、冠状動脈性疾患のリスクと、それほど関係あるとはいえない」と結論づけました。
さらに、
2014年、スウェーデンが行ったメタアナリシスでにおいても、同じ結論に至っています。
そして、
「飽和脂肪酸」についても、いいニュースが聞かれるようになりました。
R・クラウス博士が、延べ34万人を対象に行った21研究を調査したシステマティックレビューにおいては、
そして、なんと
日本においても”飽和脂肪酸”の健康効果についての研究が進んでいます。
JACC研究:14年間、約6万人を対象とした研究。
男性医療従事者の疫学研究:10年間、約5万人を対象とした研究
いずれの研究も、”飽和脂肪酸”は疾病予防効果に良い影響を及ぼしているとした。
心臓発作における”マーガリン”と”バター”の研究
20年間の追跡調査で
「マーガリンは、心臓発作と関わりが深い。」
「バターは、どれだけ消費しても心臓発作にはあまり影響しない。」
と結論付けた。
よって、”飽和脂肪酸”は健康効果が高いと言えます。
その他の脂肪酸研究では、
しかし、一方で
と報告されています。
〇 低脂肪乳より「全乳」のほうがやせる
さて、ここから
”脂質” と ”肥満” の解説します。
『両者には、何ら関連性がない』とどんな研究報告を見てもこのように結論付けている。
逆説的に言えば、
『脂質によって、肥満になったというエビデンスはない』ということである。
そもそも50年前に脂質が悪者だとされたのは、”心疾患”における話しでした。
近年、それも間違っていたことが証明されましたが・・・
高脂肪の乳製品に関する研究の包括レビューでは、
”全乳” ”サワークリーム” ”チーズ”
これらは、低脂肪製品より「肥満予防効果がある」と発表した。
良い脂肪は、太るどころか、「痩せることを手伝ってくれる」のである。
なぜなら、
脂質と一緒に他の食品を摂ると、
「グルコースの量が減少」し、
「インスリンの過剰分泌を防止」するからである。
〇 ”ハーバード栄養学の権威”が導き出した「結論」
何度も言いますが、
脂質が肥満を予防する事実は、
何千という研究結果で確認されている。
栄養学会の第一人者である、
ハーバード公衆衛生大学院のウォルター・ウィレット博士は
2002年にこのように発表しました。
『西洋諸国において、太り過ぎている人が多いのは、脂質の多い食事が原因ではない。エネルギー摂取量に占める脂質の割合を減らしても、何ら大きな利点はないばかりか、肥満問題がさらに加速するだけだ。肥満をコントロールして体の健康を改善するために、脂質の総摂取量を減らすことに労力を注ぐのは無駄である』
まとめると、
『低脂質ダイエットは ”減量” においても、”健康” においてもまったくの失敗だった』ということである。
良い脂質を摂取することが、
ダイエットにも、健康にも良いことは、
何千にも及ぶ研究結果が証明してくれたのです。
次回は、
いよいよ「太らない食事方法や食材」などの
実践編に触れていきます。