The 18th-3 「いい脂肪」はやせて健康になる!! ~やって欲しい食事術~
「いい脂肪」がカラダを健康にする!
というお題で4回に分けて解説してまいります。
~Part1~
〇 膨大な研究が示す「いい脂肪」
〇「コレステロール」は血液をドロドロにしない
〇 コレステロールが「細胞膜」の材料になる
~Part2~
〇 体にいいアボカドの脂質は「マーガリン並み!」
〇「いい脂肪」も「悪い脂肪」もラベル上(表示上)は「脂肪」
〇「炎症油」を「抗炎症油」の30倍摂っている
〇「植物由来だから健康である」は、”大ウソ”である
~Part3~(←本日はココ)
〇「いい脂肪」---心臓に負担をかけない
〇「悪い脂肪」---「動物のえさ」を混ぜて消費期限を長くしている
〇 悪い脂肪を2%多く摂ると、「心疾患リスク」が23%上がる
~Part4~
〇 ”脳卒中を予防する”のは、「動物性脂肪」
〇 低脂肪乳より「全乳」のほうがやせる
〇 ”ハーバード栄養学の権威”が導き出した「結論」
本日は、Part3を解説してまいります。
〇「いい脂肪」---心臓に負担をかけない
1948年からハーバード大学が、
マサチューセッツ州フラミングハムの町全体を対象とした何十年にもわたる、
食事と習慣に関するコホート研究を取り組み始めました。
そこで、「心疾患」と「血中のコレステロール値の高さ」の関連があることがわかりました。
ここまでは、ご存じのとおりですね。
しかし、コレステロール値をこんなに上昇させた原因はわかりませんでした。
本研究を1960年代初頭に一旦まとめました。
そこでわかった事実、
そして、
ハーバード大学は、最終的にこう結論付けました。
「実験グループにおいて、食事内容とその後に起こった冠状動脈性疾患には、何ら関連性がみとめられない」
この結果は、
そこから50年間で
繰り返し研究によって確認されることになります。
しかし、
それでも、なぜ「脂肪」は悪者となったのか?
やはり研究員が、「自分が見たいものしか見なかった」からという単純なものでした。
そこにデータとして、
「飽和脂肪酸」と「心疾患」の相関関係がないと証明されているのに、
そのデータを自分の知っている”常識(=思い込み)”と違ったため、
結果を公表するには至りませんでした。
まさに、
莫大な資金と大勢の労力をかけた研究にも関わらず、
研究員の「思い込み」によってデータが、
恣意的にえり分けられ、
今に至るまでの50年間、
「心疾患」を予防するために「脂肪」は控えるようにと
提唱されてきました。
〇「悪い脂肪」---「動物のえさ」を混ぜて消費期限を長くしている
現代においても絶対的な悪者とされている「トランス脂肪酸」。
遡ること1902年に開発されました。
製造コストが安く、しかも日持ちするためとても重宝されました。
この「安く」て「日持ち」させる要因は何なのか?
それは、
動物のえさになるはずだった、
「大豆」を使って加工(水素添加)し、
この「トランス脂肪酸(水素添加植物油)」製造しているのです。
(この大豆は、政府が補助金を出しています)
そして、この100年間で、
この「トランス脂肪酸」による心疾患で、
何百万という人を死なせていたことがわかりました。
それは、最近のことです。
〇 悪い脂肪を2%多く摂ると、「心疾患リスク」が23%上がる
しかし、先ほど50年以上前から
「脂肪」は心臓に悪いものとされてきました。
なのに、なぜ「トランス脂肪酸」が普及したのか?
それは、「安い」からだけではありませんでした。
製造業者の隠蔽工作があったのです!
製造業者たちは、
「トランス脂肪酸」を売るためにこのように宣伝しました。
それは、
「トランス脂肪酸の大元は、
”植物油(やさい)”だから健康には問題ない!」
そして、
「悪者は動物性の油だ!!」と糾弾し、
「バター」なんかやめて
「マーガリン」にしなさいと自社製品を売り込みました。
そこから製造業者の思惑通り、
爆発的に「トランス脂肪酸」は売れ続けます!!
そんな隠ぺい工作にも終止符が打たれました。
1990年、
オランダの研究員が
「トランス脂肪酸」によって、
血中コレステロールが増える(特に悪玉が)
ことを発見しました。
さらに、2000年には
「トランス脂肪酸」の摂取量を
たった「2%」増やすだけで
心疾患の罹患リスクが「23%」も上がることを突きとめました。
ようやく、脂肪全体が悪いのではなく、
人工的に生み出された「トランス脂肪酸」が悪いという常識が広まり始めました。
そこから、研究者たちの「脂肪=悪者」という常識が崩れ
2000年以降、過去の脂肪への研究が見直され、
そして、「飽和脂肪酸」への認識ががらりと変わりました。
本日はここまでです。
次回は、「動物性脂肪(飽和脂肪酸)」の健康効果についてご説明致します。