リハビリジャーナル  ~健康志向型科学的アプローチ~

日々、クライアントと健康を追い求めています。

【第一章 1】 科学的に正しい筋トレ ~最強の教科書~

本日は、科学的に正しい
「筋トレ方程式」と題して解説していきます。
 
〇なぜ、筋トレをするのか?
ひとくちに「筋トレ」と言っても、
目的によって取り組むべきトレーニングは異なります。
筋トレの目的は、
1:筋肉を大きくする(筋肥大)
2:筋力を強くする(筋力増強)
の2つに大別できます。
 
マッチョな体型など見た目は、「筋肥大」
高くジャンプするなど機能は、「筋力増強」
それぞれの目的に対して、
「筋肥大」「筋力増強」に最適なトレーニングを
設計していくことが大切になります。
 
まずは、目的を決めて
最適解を設定していくことが肝要です。
 
〇筋肥大のカギは、筋タンパク質の合成
まずは、「筋肥大のルール」から
説明していきます。
 
とはいえ、
あまりに専門的になりすぎると
膨大になります。
セラピスト以外の方も
読んでくださることを
踏まえて、簡略化します。
あえて情報が不足してますが、
ご了承ください。
 
では本題に戻ります。
 
そもそも筋肉の構成は、(下位ほど小さい)
「筋肉」は、筋線維の束
「筋線維」は、筋原線維の束
「筋原線維」は、筋タンパク質の連続体。
「筋タンパク質」は、アクチンとミオシンからなる。
となっております。
 
 
「筋タンパク質」は24時間、
常に「合成」と「分解」を
繰り返しています。
 
食事でタンパク質を
摂取することで、
この「合成」と「分解」が
均等状態に保たれています。
 
この状態に、
「運動負荷」を与えれば、
「分解」より「合成」が
上回り結果的に筋線維が
肥大していくことになります。
 
なぜ、「運動負荷」により
筋線維が肥大するのか?
 
とても簡単に順序を説明します。
#1:筋線維の収縮
#2:IGF-1、ホスファチジン酸、カルシウムイオンが発生
#3:#2が「mTOR」を活性化
#4:活性化「mTOR」が筋タンパク質合成酵素を活性化
#5:筋線維の肥大
#6:筋肉が太くなる。
 
〇筋肥大を左右する「運動単位」
「運動単位」とは、
「筋線維」と「運動神経」の構成のことです。
筋線維を収縮させようと思えば、
運動神経を介して
電器信号で命令を送らなくてはなりません。
その構成を「運動単位」と言います。
そして、この「運動単位」は
大小あります。
「大きな運動単位」とは、
一つの「運動神経」が数千の「筋線維」を支配
「小さな運動単位」とは、
一つの「運動神経」が数百の「筋線維」を支配
 
なぜこのような大小の差が生まれるかというと、
ちょっとした簡単な運動をするときに
筋線維全部を収縮させると、
すぐ疲れるし、
細かなコントロールが効かなくなります。
なので、
省エネと繊細な運動を行うために、
「運動単位」をコントロールする仕組みが
備わっているのだと思います。
 
そして、
運動負荷の大小によって、
「運動単位」の大小が決まることを、
「サイズの原理」といいます。
 
学生時代のおさらいみたいで
懐かしいですね~
 
この理論は1965年にハーバード大学によって
証明されました。
この理論を元に以後半世紀にわたって、
筋肥大させるためには、
「大きな運動単位」が必要である。
ということは、
「高強度トレーニング」でしか、
筋肥大は見込めないとされてきました。
 
 
しかし、これでは終わりません。
実は、半世紀たった今日覆されました。
 
低強度のトレーニングでも
「総負荷量」の概念を用いることで、
筋肉を肥大化させることが解明されました。
「総負荷量」=トレーニングの強度(重量)×回数×セット数
そして、
最近では、さらに研究が進み
筋肥大の効果を最大化するための
「筋トレ方程式」が導き出されました。
 
【筋トレ方程式】
筋肥大の効果=
総負荷量(強度×回数×セット数)×
セット間の休憩時間×
関節を動かす範囲×
運動スピード×
筋収縮の様式×
週の頻度
 
んー、筋肥大の方程式は、
概念的にはわかりやすいですが、
面倒くさいと感じてしまいますね。
ただ、一つ一つの要素を理解するだけでも
レーニングの構成する際に
役に立ちます。
 
次回は、「筋トレ方程式」について
ご説明いたします!