リハビリジャーナル  ~健康志向型科学的アプローチ~

日々、クライアントと健康を追い求めています。

【序章の序章3】 科学的に正しい筋トレ ~最強の教科書~

本日は、「正しい科学の使い方」
をテーマに話しを進めてまいります。
 
以前にも申し上げましたが、
科学は日進月歩です。
科学技術が発展した現代においても
人体や食べ物の機能やメカニズムには
まだまだたくさんの謎が残されています。
そのため、前回説明したものと矛盾していますが、
最新の研究結果だからと言っても、
あくまでもそれは「現時点でのエビデンス」であり、
「現時点で科学的に正しい情報」になります。
よって、
現代の常識が未来には覆されることがあるということです。
 
そして、研究の結果報告は確率論であり、
「外れ値」が存在することも忘れてはなりません。
これこそが、我々が臨床で感じる
「統計的事実」と「経験的事実」の
差異が生まれる理由です。
 
だからこそ、
一定数の「外れ値」を理解した上で、
絶えず最新の知識をアップデートするとともに、
研究結果を実際のトレーニングで試し、
自分自身でその効果を検証することが重要です。
そして、それこそが
いずれ「外れ値」が「外れ値」でなくなるようになる!
と思っています。
 
 
つづいて
本シリーズを読み進めていくために必要な
「RM」について解説します。
「RM」とは、「最大反復回数(Repetition Maximum)」の略語です。
ある一定の重さに対して何回反復できるかにより、
自分の限界となる運動強度を判断する方法です。
 
ベンチプレスを例にする場合、
全力で一回だけ挙げられる重量を「1RM」と判断します。
そして、この重量を「最大筋力」と定義します。
また、全力で5回まで反復出来る重量を「5RM」、
20回だと「20RM」とあらわします。
そこで、「1RMの80%」と表記してある場合の意味を
読み解いてみましょう。
まずは、1RMというのは「最大筋力」のことでした。
だから「最大筋力の80%」という意味になります。
そして、最大筋力とは全力で一回だけ挙げられる重量となります。
もし、100kgを「1RM(最大筋力)」としたら
80kgが1RMの80%ということになります。
 
これから本シリーズを解説するにあたって、
「強度」の定義付けをします。
 
高強度:1RMの80%以上
中強度:1RMの60~79%
低強度:1RMの60%未満
 
 
 
以上、3回にわたって本シリーズの序章の序章として
解説してきました。
次回は、序章として筋トレに関する「7つの新常識」について
解説していきます。