リハビリジャーナル  ~健康志向型科学的アプローチ~

日々、クライアントと健康を追い求めています。

70)危機管理する

~ Manage Risks ~
「ヒヤリ・ハット事例」をひとつでも減らす
 
このシリーズもあとわずかとなりました。
今回は、アウトプットから脱線しているような印象を受ける内容ですが、とても大事な内容だったので、そこは大目に見てください(笑)
 
 
 
どのような職場でも、トラブルや事故が発生するはずです。
それらのトラブルや事故を事前に予測し、なるべく防ぎたいものです。
 
医療の世界では、「医療事故」を未然に防ぐ必要性から、危機管理がよく研究されています。
事故や災害を防ぐのに役立つ有名な法則として「ハインリッヒの法則」というものがあります。
 
損害保険会社の技術・調査部に勤務していたハーバート・ウィリアム・ハインリッヒは、ある工場で発生した5,000件以上の労働災害統計学的に調査し、「1:29:300」という比率を導きました。
「重傷」異常の災害が一件あったら、その背後には、29件の「軽傷」を伴う災害が起こり、300件もの「ヒヤリ・ハット」した傷害のない災害が起きていた、ということです。
 
交通事故に置き換えると、
「大きな事故」1件に対して、
「小さな事故」29件が存在し、
「ヒヤリ・ハット事例」が300件も生じている。
 
逆を言えば、「ヒヤリ・ハット事例」が300件もあれば、1件の「大きな事故」に繋がると言えます。
 
よって、
「ヒヤリ・ハット事例」や「小さな事故」をしっかりと情報収集し、一つずつ対策を練っていくことで、「大きな事故」を防ぐことに繋がります。
 
一連の流れとしては、
① 「ヒヤリ・ハット事例」「小さな事故」の情報収集 
② 状況把握・まとめ・集計作業 
③ 原因分析
④ 対策 実行
となります。
 
”事故” を ”ミス” と捉えてもらってもいいです。
「ミスしそうだなと思った事」
「小さなミス」
「大きなミス」
と捉え直すこともできます。
 
「ミスしなくて良かった」や「小さなミスで良かった」ではなく、「大きなミス」に繋がらないために日常的に行動することが大切です。
そして、この問題は一人の問題ではありません。
職場として、チームの問題です。
 
誰かの「小さなミス」の積み重ねが、誰かの「大きなミス」の要因になることもあります。
逆を言えば、「小さなミス」や「ヒヤリ・ハット事例」をみんなで共有し合えば、みんなで「大きなミスや事故」を防ぐことができます。
 
自分のミスを防ぐだけでなく、仲間のためにも ”みんなで共有” し、”みんなで解決” していきましょう!!
 
 
【Point】
大きなミスの元となる小さな「ヒヤリ・ハット」を見逃さない。